GAIとCPIの意味
GAIとCPIは、日本版WAIS-IVの10基本検査を二つの側面に分けてまとめた補助指標です。
| 指標 | 日本語名 | まとめる力 |
|---|---|---|
| GAI | 一般知的能力指標 | 言葉や図形の意味・関係を捉え、知識や推理を使って答えを導く力 |
| CPI | 認知熟達度指標 | 情報を一時的に保って操作し、単純な情報を速く正確に処理する力 |
GAIは言語理解(VCI)と知覚推理(PRI)の6検査、CPIはワーキングメモリー(WMI)と処理速度(PSI)の4検査から算出されます。どちらも平均100、標準偏差15の合成得点です。
FSIQは10基本検査すべてをまとめるため、GAIとCPIを比べると、知識・推理と情報保持・時間内処理のどちらが相対的に高いかが分かります。
GAIとCPIに表れる理解・推理と時間内処理のズレ
GAIがCPIより高い場合、複雑な内容を理解したり関係や規則を見抜いたりする力に比べ、複数の情報を保ちながら進めることや、制限時間内に処理して出力することが負荷になりやすいと読めます。難しいことは理解できる一方、情報を抱えながら時間内に仕上げる場面では負荷が上がるというズレが、得点に表れることがあります。
反対にCPIがGAIより高い場合は、情報を保って決められた処理を進める力に比べ、言葉で概念を説明したり、初めて見る関係や規則を捉えたりする課題で負荷が上がりやすい構成です。
GAIとCPIは、どのような課題条件なら力を発揮しやすいかを分けて見るために使います。
得点水準と4指標の内訳
同じ15点差でも、GAI 130・CPI 115なら両方が平均より高く、GAI 100・CPI 85ならCPIが同年齢の平均を下回ります。点差の向きが同じでも、実際の強みと負荷は同じではありません。
CPIが低い理由を知るには、情報の保持・操作を表すWMIと、視覚情報を速く処理するPSIのどちらが低いかを確認します。GAIについても、言葉の知識や概念理解を表すVCIと、図形の構成や推理を表すPRIへ戻ることで、差の中身が分かります。