大人の発達障害とIQ検査

大人の発達障害の評価では、WAISで全体的な知的水準と認知能力の組み合わせを確認し、生育歴や現在の困りごとと合わせて支援を考えます。診断を相談する入口は、成人の発達障害を診る医療機関です。

目次

大人の発達障害の評価でIQ検査を使う理由

日本では、成人の知能検査として日本版WAIS-IVが使われています。発達障害の評価では、WAISの得点に加え、現在の困りごと、幼少期からの生育歴、家庭・学校・職場での様子、面接や行動観察を組み合わせます。指標の組み合わせには大きな個人差があるため、得点パターンだけで診断名は決まりません。

WAISで分かる認知能力の組み合わせ

日本版WAIS-IVでは、全体的な知的水準を表すFSIQと、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度の四つの指標が得られます。同じ総合IQでも、四つの指標が同じ水準にそろっている人と、一部の能力が高く別の能力が低い人では、仕事や生活で負荷が上がる条件が異なります。検査の構成はWAISとはで詳しく説明しています。

たとえば、言語理解や知覚推理に比べてワーキングメモリーが低ければ、複雑な内容を理解できても、複数の口頭指示を保ちながら進める場面で抜けやすくないかを確認します。処理速度が相対的に低ければ、時間をかけた思考では力を出せても、短時間の照合や入力が続く場面で成果が下がらないかを見ます。

WAISが直接示すのは、構造化された検査場面での成績です。得点差と本人の生育歴、検査中の様子、仕事や生活で実際に困っている場面を重ねることで、能力を発揮しやすい条件と負荷が上がりやすい条件が具体的になります。IQの凹凸が日常でどう現れるかは、IQの凹凸と発達障害の関係で扱っています。

発達障害の相談先は成人を診る医療機関

発達障害の診断を相談したい場合は、成人の発達障害を診療する精神科・心療内科が入口です。WAISだけを受ける心理検査サービスや、自己理解を目的とするオンラインIQテストとは役割が異なります。

成人の発達障害を診る医療機関が見つからない場合は、地域の発達障害者支援センターから相談先の情報を得られます。

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